適性価格とは?
一般的にハンドメイドでいう適正価格とは、
- 作品が売れた時、利益額に対して納得できる価格
- ハンドメイドを前向きに楽しく活動を継続できる価格
のことを言います。
そして「納得できる価格」「活動を継続できる価格」=利益をどのくらい残すのかが重要なのです。
- 材料費などを補えれば良い
- 作品に合う利益(人件費)が欲しい
- 生活していける利益(人件費・運営費)が欲しい
このように、3パターンに分かれます。
それぞれ3パターンの適正価格の決め方って違うのですか?
はい!違いますよ。それぞれの適正価格をパターンごとに解説しますね!
価格の決め方3パターン
3パターンに共通する内容は「必ず原価分を計算する」です。
簡単に原価計算する方法は、「原価計算が簡単にできる無料アプリ」の記事を参考にしてね。
材料費などを補えれば良い
材料費などだけが欲しい場合は、趣味だけでハンドメイドをしている方に多いパターンですね。
材料費といっても、ネットで購入した場合の送料や買い出しに使った電車代もプラスすることを忘れないで下さいね。
忘れがちなのが、ハンドメイドサイトの販売手数料と梱包資材・道具代。
販売手数料分を忘れてしまうと、売れた分だけ赤字になってしまいますので、絶対に忘れないでくださいね。
作品に合う利益が欲しい
作品に合う利益が欲しい場合は、本業をもっている方や少しは一定の金額を稼ぎたいという方に多いパターンですね。
この場合、材料費だけ補いたい方と違って利益(自分の人件費など)を出さなくてはなりません。
注文が続けて入ってきたら忙しいけど、「嬉しい」「やりがいがある」と思えるような利益額に設定する必要があります。
私が初心者の頃に失敗した部分です。注文が立て続けに入った場合「こんなんに頑張っても利益はほんの少し」って思うと、作る意欲がわかなくて逃げ出したい気持ちになりました。妥協して「これぐらいでいいかな」みたいに、安易に値段を決めないで下さいね。
生活していける利益が欲しい
生活していける利益=本格的にハンドメイドを本業としていきたいと考える方・パート分の給料を稼ぎたい方や利益を多く残したい方のパターンです。
この場合は「将来のために蓄える」「お店の運営費を残す」ことを考えなければいけません。
「蓄える」や「運営費」には、開業準備資金・新作開発費用・機材への投資費・税金・広告費などです。
また、外注費(人件費)も視野に入れておくと利益を圧迫することなく、ハンドメイドが軌道にのってきたら誰かに作業をお願いすることができます。
取り組み方によって適正価格の決め方は違うんですね。
自分は、どのくらいの利益が欲しいのか?どのような取り組み方をしていきたいのかを決めて適正価格を求めて下さいね。
送料無料じゃないと売れない?
送料無料でなければ、売れないような気がして設定してないけど…。無料のままで大丈夫かな?
大手ショッピングモールと同じ立ち位置で考えるのは禁物です。送料無料にする場合は、「期間限定」とか「~以上で送料無料」など戦略的に使いましょう。
作品が独自の魅力にあふれた作品なら、お客様は送料がいくらであっても購入してくれます。
送料は配送業者が決めた一定の価格があり、同じ大きさの作品を販売する作家さんは全員、同じ送料です。
送料を設定したからと言って、作品が売れなくなることはありません。
○周年記念とか、何か戦略的としない場合は送料を設定して下さいね。
発送方法の設定
宅配発送になるサイズの場合は、送料もある程度決まってしまうので発送方法で困ることはありません。
それ以外で発送が可能な作品は、対応できる範囲で色々な発送方法を設定しましょう。
なぜなら、お客様の中には「なるべく安い送料がいい」「荷物を追跡したい」「補償をつけたい」など様々な要望に分かれるからです。
- 定形外(追跡・保証なし)
- ネコポス(追跡・補償あり)
- レターパック(追跡・補償なし)
最低この3つの発送方法があれば、追跡も補償も対応できます。
但し、ネコポスの補償は3,000円までですので、それ以上の作品金額の場合は宅配を設定しなければなりません。
価格変更のタイミング
ハンドメイド販売をしていて、適正価格を間違っていたことに気づいた方もいらっしゃるかもしれません。
途中で価格変更するには、何だか申し訳なく勇気がでないです。
価格変更のタイミングや告知方法の例文も紹介しますね。ちゃんと理由を告知すれば、お客様は理解してくれますから大丈夫ですよ。
予告なく価格変更
ハンドメイドを始めて間もない方・販売実績の少ない方は予告なしで価格変更しても大丈夫です。リピーターさんやブランドが浸透する前に変更してしまいましょう。善は急げです!すぐに実行しましょう。
価格変更の事後報告
予告なく変更と対象になる方は一緒ですが、「ひっそりと変更するのは気が引ける」という方におすすめの方法。
minneの作品ページやプロフィールなどに価格変更のお知らせを載せる作家さんが多いです。
- 材料費高騰のため、〇年〇月から価格変更させて頂きました。
- 作業時間や原価を見直し、今後の制作活動を維持するため、販売価格を変更させて頂きました。
事前に価格変更の予告
手間はかかりますが、お客様にとっては一番丁寧な対応と言えます。ブランドにファンがついている方やリピーターさんが多い場合におすすめの方法です。
価格変更に関する大事なお知らせ
いつも〇〇〇〇〇をご愛顧いただきありがとうございます。この度、作成時間と材料費を見直し、今後もより良いものづくりを継続するため、下記の通り価格変更させていただきます。
〇月〇日以降のご注文は、新価格での販売となります。
ご理解の程どうぞよろしくお願いいたします。
まとめ
ハンドメイドの適正価格とは、
- 作品が売れた時、利益額に対して納得できる価格
- ハンドメイドを前向きに楽しく活動を継続できる価格
のことを言います。
「納得できる価格」「活動を継続できる価格」=利益をどのくらい残すのかが重要です。
自分は、どのくらいの利益が欲しいのか?どのような取り組み方をしたいのかを決めて適正価格を求めてみましょう!
そして、価格変更したいと思った場合、早めに変更することが大切です。